なぜ?日本株売買に外国人投資家の動向が重要な理由。

日本株を一番多く買っているのは誰なのか?
それは日本人の個人投資家でも機関投資家でもありません。
外国人投資家です。
株式投資の初心者でも、日本株を勉強していくうちに、外国人投資家の日本株への影響力を知る事になると思いますが、
1. 日本株の売買高のうち、外国人投資家が占める比率はどれくらいか?
2. 外国人投資家の日々の動向はどこで確認したら良いか?
3. 外国人投資家から日経平均株価はどのように見えているか?
などは以外に知らなかったりします。ということで、まとめてみました。
日本株に占める外国人投資家の比率
2013年の日本株の売買高のうち、外国陣投資家の比率は58.1%と約6割を占めています。その次が個人投資家で32.1%。法人(機関投資家)は、7.1%足らずです。
2013年は外国人投資家は15兆円を買い越していますが、国内投資家をみると、信託銀行は4兆円の売り越し、生命・損害保険会社は1兆円の売り越し、という状況です。
アベノミクスにより日経平均株価を上昇させてくれたのは他ならない外国人投資家です。
その一方で、日本国内勢は売り越しているわけですから、なんとも皮肉な状況です。

(出典:日本経済新聞)
ここで外国人投資家と一言で書いてしまっていますが、その種類(以下参照)によって投資スタイルは大きく変わります。
・年金基金
・投資信託
・保険会社
・ヘッジファンド etc…
一方、ヘッジファンドなどは完全な利益追求型なので資金の回転数をあげて短期的に利益をあげようとします。
その投資方法の中には、空売りはもちろん、株価指数先物などのデリバティブ商品を組み合わせた複合的な運用をします。
日経平均先物で売り崩されて、そのまま日経平均株価も連動して下げてしまうということもありますが、こういった動きにもヘッジファンドは関与することがあります。
いずれにしても、日本株を売買する我々個人投資家としては、初心者も上級者も、プロもアマも関係なく、みな外国人投資家の動向を確認しておく必要があると言えます。
外国人投資家の日々の動向
それでは、外国人投資家の動向をどのようにして確認していけば良いのでしょうか。外国人投資家の週間の売買状況は、東京証券取引所が毎週木曜日に発表する「投資部門別売買状況」で確認することができます。
投資部門別売買状況(東証)
エクセルとPDF形式でダウンロードすることができますが、これらを毎回確認していくのは面倒だという方は、上記データを元に一覧表を作っている以下サイトが参考になるかと思います。
http://karauri.net/doukou/
また日々の株式投資で、外国人が買ってくるのか、売ってくるのか、を確認するには、トレーダーズウェブの外資系証券寄り付き前注文動向が有用かと思います。私も毎朝チェックしているサイトです。
外資系証券寄り付き前注文動向(トレーダーズウェブ)
外国人投資家から見える日経平均株価とは
我々が普段ニュースや新聞などで見ている日経平均株価と、外国人投資家が見ている日経平均株価は同じではありません。外国人投資家はドルで資産を持っているため、当然、投資収益をドル建で考えます。
例えば、保有株の株価が動かなかったとしても、円高になれば含み損になるため、外国人の立場から考えると、円高なのか円安なのかという為替の動きも非常に重要になります。
ということで、外国人投資家は、当然ドル建で日経平均株価を見ることになります。
以下は直近10年間の円建て、ドル建ての日経平均株価の比較ですが、こう見ると、為替の動きで実は見ているチャートに違いがあることが分かります。
日経平均株価チャートの分析をする際にも、ドル建て日経平均株価を使うことで、外国人投資家の立場からチャートを見る事ができるのではないでしょうか。
直近10年間の円建て・ドル建ての日経平均株価の週足株価チャート

(出典:SBI証券)
まとめ
日本株と言っても、その大半は外国人投資家です。私の主戦場のマザーズでは資金量の多い外国人投資家はあまり参入できませんが、それでも日経平均株価と連動するので、外国人投資家の動向は監視しています。
ここからは私の考えになりますが、ファンダメンタルだけを研究しても、株式投資で勝つ事はできないと思います。
株価チャートは、ファンダメンタルはもちろん、まだ世間に発表されていない好材料・悪材料、国内の機関投資家の売買状況、そして、海外投資家の売買状況の全てを織り込んでいます。
ファンダメンタルは基本的にはあまり変化しませんが、国内または外国人の売買状況は刻々と変化しています。
彼らが買っているのか?売っているのか?を常に監視しながら、自分のポジションを柔軟に変更していくことが、株式投資で戦って行く最低限の備えかと思います。
そのためにも、まず株価チャートの分析と、最も影響力の強い外国人投資家の動向をしっかり捉えることが重要なのではないでしょうか。
本記事が、あなたの日々の株式投資の助けになれば幸いです。
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